2014年9月30日火曜日

【九月の渓(たに)で】梓 林太郎(光文社文庫)


本棚にたくさん並んだ背表紙から「おっ」と目が止まる瞬間。


ブックオフでこの本を見つけたのは、今年最後の岩魚釣りの帰りでした。
「九月」と「渓」に反応したんですね。
しかも「たに」とルビが振ってあるところに期待してレジへ。
作者名も「梓(川?)」「林」と山を感じさせます。

釣りのお話ではなかったんですが、蒲田川や梓川の地名も出てくるし、なにより山の小説ってだけで嬉しい。
内容はサスペンスなんですかね。
人情味のあるストーリーで暖かい気分にさせてくれました。
短編というのも読みやすかったし。

調べてみると、作者の梓 林太郎氏は1933年生まれの御歳81歳。
長く登山を楽しまれていたようです。

毎年、禁漁になると本に逃げるんですが、今年はしばらく山岳サスペンスで過ごせそう。


2014年9月29日月曜日

【手仕事】茶筒


コーヒー豆の保存用に茶筒を流用しました。


浅草橋の職人による手作り、とのこと。
シュロというブランドのブリキ製でサイズは「小」。(φ75×H80)
コーヒー豆200gが入ります。


お手軽価格(1,296円)のわりには精度が高いです。さすが職人技。
表面の磨き加工はわざとしていないようで、工作時に付いたと思われるスジ状のキズがあります。
これも手仕事感があっていいんじゃないでしょうか。
縦横比も絶妙で佇まいが可愛らしい。シンプルなデザインが普段使いにぴったりかと。

質感・手脂による経年変化が好みの真鍮製もありますが、アウトドア用に考えて軽いブリキ製を選びました。
こちらも長年使うと黒ずんできて「使用感」が出るようですので楽しみです。

と、言いつつ、屋内用に真鍮製を追加してみようかな・・・。


2014年9月27日土曜日

また来年!


長野の某河川1,400mあたり。自然渓流では今年最後の岩魚釣りです。





入渓点の滝は左から。時間はお昼12時。


滝を登るとしばらくは滑りやすい一枚岩のナメが続きます。
ヌルヌルのうえ、黒い岩で川底が見えにくいので気をつけていたのに、ツルンと・・・。ほとんどロッドを振っていないのに、全身ずぶ濡れ。谷でひとりヒーヒー言いながら、落ち込みの泡脇を狙うと「ピシャッ」と反応有り。まだドライフライでいけますね。
経験則ですが、入渓してすぐに反応がある時は「ボ」が無いです。
思った通り、一枚岩でも落ち込みの泡脇から小さいサイズがポツポツ釣れ始めました。


倒木はありますが、遡行が難しいところはありません。


基本、左側を進むとこんなところが数カ所。
なにも潜んでないよね・・・。
時期的なこともあるので、ビビリながら鈴をリンリン鳴らして。
それでもポイントがあると、恐怖心より釣り気が勝つ悲しい性。どこから攻めようかとラインを伸ばしながらポイントを見定める間は、獣の怯えもどこへやら。



突然の雨も岸に咲く花も、今年この沢、一度きりの思い出です。


ふたつめの滝が見えると脱渓点の堰堤まであとわずか。
2時間ほどで沢も終盤です。


写真中央の澱みからは、今回の最大サイズ。(とはいっても24cm)
3匹出て、1匹はテンションをかけ続けられずバレた・・・。反転する魚体がデカかった。


魚を弱らせたくないのとハンター的な獲物を穫ったぞっぽいイメージが嫌なので、普段は写真を撮らないんですが、たまたま草の上でじっとしていたのでパシャリ。
リリース前提だと早く戻すことに焦って、写真撮るのも楽しくないですねぇ。

堰堤下では瀑布にメガネを曇らせながら粘りましたが、無反応。
これで今年の自然渓流は終了です。
後ろ髪挽かれる思いで堰堤右側から脱渓。

今年も尺上は釣れなかったなぁ・・・。


冷えた体を温泉で癒して、「渓流」で乾杯。
来年も、また!



2014年9月21日日曜日

秋の山釣りでリズム調整


師匠のいない禁漁間近の恒例合宿。
片道5時間以上の行程では期待に胸を膨らませておりましたが・・・。




秋晴れの快晴。気温は10度越してそうです。

13時過ぎに入渓したのは日の当たらない沢。ウェットウェーディングだと「うっ」と怯むくらいの冷たさでなんとなく嫌な予感・・・。
数十メートルロッドを振っても無反応。嫌な予感ほどよく当たります。こんな時は深追いしません。
ところどころ川面に日が当たる下流へ移動すると、すぐに「ピシャッ」と可愛い反応が。
魚に食い気があることがわかってひと安心。
それでも脱渓点までチャンスはとても少なく、釣果は1匹だけ・・・。
流れの緩い岩陰からブラックパラシュートを咥えたのはアマゴでした。

イブニングは師匠おススメのポイント、里川へ下りライズの難しさを痛感。
「おっ!」と期待する大きなありましたが、自作毛針はスルー。
食えるサイズは手に入らず、うなだれて野営地へ。



釣果はアレだったけど、焚き火と酒があれば、ね。


熊糞の散見する野宿地の朝5時。
肌寒さと曇り空に、行きの期待はしんなり萎み、コーヒーと簡単な朝食で10時までダラダラ。


濡れるスタイルで川に入る気力が失せて、足に合わないウェーダーを着たのがまずかった。
歩くのがツラいし相変わらず魚の反応は無いしで、山釣りは断念。

里川に下り日当りのいい本流を釣り上がるも、チビアマゴが1匹のド貧果・・・。
さらに足痛ピークで踏ん張りができずに頭まで水に浸かる転倒。
これからがいい時間の午後4時ではありましたが、もう気力が無くなりました。




すすきの河原にひんやりとした山のそよ風。
季節の変わり目をじんわり感じる山の釣り。
今年もいつもの場所で過ごせたこと、それだけで感謝です。

帰り道。村の公園でコーヒーを沸かして飲んでると、地元のじいちゃんがちょこんと隣に座りました。
「こんちわ」の挨拶から始まった、米の収穫とかのなんでもない会話。のんびりとしたリズムの話し方とのどかな風景がとても心地よく、これだけでも来たかいがありました。



2014年9月11日木曜日

【家庭菜園】きゅうり


きゅうりがスクスク育っております。

1mを越えました。葉っぱは手のひらサイズの大きさ。


きゅうりは雌と雄の花があり、雌の花の根元にきゅうりができるそうです。
なんで雄の花が必要なのかはわからんです・・・。
写真は散った雌の花。
きゅうりの子供っぽいのがかわいい。


咲き始めの雄の花。根っこの違いがわかります。


こちらは茄子の花。窮屈そうです。
ひとつだけ収穫できた茄子は、そのあと「終わった?」というような廃れっぷりでしたが、甲斐甲斐しく肥料と水を与えつづけたところ、復活。
あちこちに芽が出てきました。

しかし・・・。


葉っぱが病気?

そろそろ収穫の秋。
トマトは全滅で、食ったのは10cmくらいの茄子1つ。
唯一もとを取った感のあるのはシソだけという地味さ。
頼むよ!




2014年9月5日金曜日

【思い出のバイク】KAWASAKI GPz400F


原付からのステップアップでようやく手に入れたのがGPz400F。
流れるようなラインがかっこいいなぁと思っていたんですが、角張ったデザインのFXやZ400GPのほうが人気があったようです。
シルバー・マルーンのカラーリングもお気に入りでした。
写真はコケてフロントカウルを割ってしまったので、ノンカウル(ネイキッドという言葉はなかった)仕様にしてます。
(メーターケースの形状が違うF2というカウル無しのラインナップされてました)

レーサーレプリカ全盛でカワサキにもGPz400Rがありました。
それでも400Fを選んだのはお金がなかったこともあるけど、このデザインと緩いポジション・快適に遠くにいけそうなフレームマウントの大きなカウルがあったから。


1ヵ月入院の事故をして廃車になったシルバー・マルーンのあとに、また買いました。
希少なセンター・アンダーカウル付き。
フルノーマルでも良かったんですが、やっぱり4気筒は集合管。
5,000円で買った中古ヨシムラに変更。抑えられたいい音でした。
記憶ではエキパイに干渉したのでアンダーカウルを外したような・・・。
エンジンが見えるようになったし、軽快感が出ました。
デイトナのスタビライザーは、フロント剛性アップのために。効果は体感できなかったけど。
そういえばブレーキング時に沈み込みを抑えて姿勢を安定させるアンチノーズダイブなんて機構もありましたね。
ウィークポイントといえば、フロントフォークからのオイル漏れ。
2台とも頻発しました。


レーサーレプリカ全盛の時代に空冷エンジン・鉄フレームと18インチホイール。
動力性能がどうのこうのいうバイクじゃないです。
GPz-Fの「F」は普通のF? 先鋭的なバイクには「R」が多いですね。

街乗り・ツーリングに扱いやすかったので、テントを積んであちこち出かけました。
タンクの上の液晶メーター(燃料計・サイドスタンド・オイル・バッテリー警告灯)の点滅がワクワクさせてくれ、遠くに行きたい気持ちになったもんです。


真横から見ると900Rニンジャと変わらないくらいの立派な車格。
大柄でゆったりとしたポジションもツーリングにはありがたかった。


レーサーレプリカが飽きられ、ネイキッドブームを起こしたゼファーはGPzのエンジンの進化版。
「普通」が受け入れられたのかな?





【思い出のバイク】KAWASAKI AR80




これも解体屋のような風体の川辺オートサービスで、'87年に手に入たAR80。
テールカウルのデザインがKH風な初期型です。
きれいにガンメタに全塗装された外装で、バッテリーも生きていて機関も手入れ無しで乗り出しできた川辺では珍しい個体。たしか、10,000円前後だったような・・・。

最高速は頑張って110km/hほどだった記憶がありますが、華奢な50ccの車体に80ccのエンジンですからキビキビ走りました。加速の良さが気持ちよかった。
見た目以上によく走るのが80ccクラスですね。この空冷エンジンはKS1/2に受け継がれていきました。

いっちょまえにユニトラックのサスですが、当時10代の坊主にはその良さがわかるはずもなく・・・。
ただ、カブに付いてるようなパターンのタイヤで大丈夫かなぁと、心配ではありました。



走り出せばそんな不安も忘れて、独特な共振音の空冷2ストロークをビィーンと全開。
幅は細いけど、前後18インチタイヤは癖もなく素直でした。
いつツルッとタイヤが滑るか怖くて無茶な走り方はしてませんが。

頼りないスッカスカな車体が30年近く経つと潔く見えます。
軽いバイクって気持ちも楽になるしね。




2014年9月4日木曜日

懐古趣味でホーロー


ホーロー、琺瑯、ほうろう・・・。
懐かしい響きです。
子供の頃、ちょっと古めな○○医院の洗面用たらいがホーローでした。
てっきり陶器だと思ってましたが、金属素材にガラス製の釉薬を焼き付けたもんなんですね。
高級品が七宝焼ですか。知りませんでした。

マグカップといえばステンレス・アルミ・チタンと素材の軽量化、冷めにくい二重構造・スタッキングのしやすい収納性を考えられたものを買い続けてきました。
ホーローの良さというと飲み物に金属臭がつかないことと、コーヒーの色味がわかることくらいでしょうか。
機能性では劣りますが、手作り感のある塗装のピンホールや凸凹がなんだかホッとする。
「まぁ、ゆっくりやれや」そんな気分にさせてくれます。

フジイ謹製『月兎印』ブランドのマグカップ(300cc)は安心のMade in Japan。
ジャパンクオリティでも均一な仕上がりじゃないけど、それがいいんです。
赤いポイントの入った取っ手は相方用に。
この取っ手のカタチが絶妙で、とても持ちやすい。(ここが小さいものは熱くて持てません)
洗面台に似合う雰囲気はそれとして、日常的・ゆるめの釣行にしみじみ道具として使ってきます。

そういえば、喫茶店バイト歴のあるMノブ氏はツーリングにもホーロー製コーヒーポットを使ってたな。
こんな重くてかさ張るもんをと思ってたけど、いまならわかる。


追記
木のカップも使ったことがあります。
お土産用の安物だったからか、コーティングなのか木そのもの匂いなのか、とにかく臭かった。




2014年9月1日月曜日

コーヒーミル



ついに手を出してしまった手挽きコーヒーミル・・・。
ポーレックス製のセラミック刃で、粗挽きからエスプレッソ用までと用途が広い上に、手のひらサイズのコンパクトさ。
アウトドアでは定番になっているようです。
これはミニサイズで1度に挽けるのは20g(2人分)。
都内のコーヒー専門店を数件まわりましたが、どこも品切れ。
アマゾンでポチりました。


蓋を開けて豆を入れグリグリ。
手応えが無くなったかなと感じたら、再度蓋を開けて残りの豆がないか確認。
はじめは刃の調整加減がわからず、パーコレータ用にしては細かく挽いてしまいました。


先日買ったパーコレーターで淹れてみたところ・・・。
やっぱり粉が細かすぎて、仕上がりが抹茶的コーヒー。
しかも深煎り豆だったので、焦げたような匂いが・・・。
パーコレーターで淹れるなら、刃のダイヤルを緩くしてかなり粗挽きで良さそうです。

ドリップ・サイフォン・エスプレッソ・パーコレーターと、コーヒーの淹れ方はコンプリート。
ミルまで揃えると、あとは焙煎?